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『艦娘＆艦船図鑑』第２７回です。今回は、ソ連（ロシア）の『嚮導駆逐艦（嚮導艦）』であるタシュケント型駆逐艦１番艦のタシュケントを投稿しました。
タシュケントの前に嚮導駆逐艦及び嚮導艦の説明をしたいと思います。嚮導艦とは駆逐隊を指揮する旗艦の事を指します。
これらに相当するのは、小型の巡洋艦や大型の駆逐艦となっていて、『第一次世界大戦』で発展した艦種と言われています。日本では、『水雷戦隊』の旗艦に相当されています。
そんなタシュケントは、ソ連海軍の増強を目指した４２・５Km以上の速力と２０knで５０００浬の航続力の実現を根幹とした非装甲型嚮導偵察艦として計画され、海外の建艦技術導入としてイタリアで発注された『Ｉ型駆逐艦（イタリヤーネツ（イタリア人）の意味）』でもありました。計画書は、イタリアの造船会社３社から『オート・メラーラ社』が計画に最も優れていると判断されてオート社に提出されましたが、１９３７年後半にソ連ではイタリア式の技術による建艦の十分な経験が無かったのと異なる動力機関のための資材の入手には大きな困難があることが予想されたので、タシュケントは姉妹艦が建造されませんでした。
１９３９年５月６日に竣工すると、ソ連海軍の拠点の一つである『黒海』沿の『オデッサ港』まで回航され、『赤色海軍』に受領されると、同年１０月２２日に『黒海艦隊』で実戦配備に就きました。オデッサに到着したタシュケントは７型及び『７Ｕ型駆逐艦』用の１３０mm単装砲『Ｂ−１３』３基から『３０型駆逐艦』用に開発された『Ｂ−２ＬＭ』連装砲３基に換装されました。
また、１９４１年には４５mm半自動高角砲『２１−Ｋ』から３７mm自動高角砲『７０−Ｋ』、建造中断されていた駆逐艦『オグネヴォイ』から降ろされた７６mm連装高角砲『３９−Ｋ』砲塔１組が装備されました。こうして装備を十分にしたタシュケントは同年８月２２日に『オデッサの戦い』で『第二次世界大戦』の初陣を飾りますが、同月３０日にドイツ空軍の空襲を受けて損傷を受けて、１０月から修理に入りました。
修理が完了すると、１１月２５日〜２８日には『バトゥーミ』から極東まで輸送船団の護衛を行ない、１２月２２日〜２４日には『セヴァストーポリ』をナチスドイツから防衛しましたが、８００発の砲弾の消費しました。その後は、１９４２年６月２７日に２３００名の負傷者や難民を連れて南ロシアに脱出することになったタシュケントは、連日に渡るドイツ空軍からの攻撃に耐えましたが、同年７月２日に『エレヴァートルヌイ係船場』で停泊中に敵機からの攻撃を受けて遂に力尽きました。
大破着底後は、７６mm高角砲も撤去され、完成したオグネヴォイに戻された上にタシュケントの艦体自体は桟橋として放置されました。最終的には１９４６年〜１９４８年に解体されました。
その空色の艦体と嚮導艦でも大型駆逐艦だったことから、『空色の巡洋艦』と呼ばれたタシュケントも傷つきながらも祖国のために戦った姿は、武勲艦と呼んでも過言ではありませんよね！！（≧∇≦）

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