
「グランツーリスモ7」では何が変わる? 最新トレーラーより垣間見えた“シリーズ集大成”の世界
【グランツーリスモ7】
2022年3月4日 発売予定
価格:未定

“GRAN TURISMO IS BACK(グランツーリスモが帰ってくる)”。この印象的なメッセージと共に、2020年6月にタイトル発表されたリアルドライビングシミュレーター「グランツーリスモ」シリーズの最新作「グランツーリスモ7」(以下、GT7)は、遂に2022年3月4日、プレイステーション 5とプレイステーション 4向けに同時発売されることが決定した。

「グランツーリスモ」シリーズは、山内一典氏が代表を務めるポリフォニーデジタル開発のレース&カーライフシミュレーションゲーム。
1997年12月23日に初代「グランツーリスモ」が発売されるや、“走る・曲がる・止まる”という実車の挙動を忠実に再現する物理シミュレーション、スポーツカーはもちろん、レースとは縁遠いファミリーカーやクラシックカーといった実在する車種を多数収録したことなど、当時のアクション性の強いレースゲームとは一線を画す、リアルに再現された「カーライフ」の世界がゲーマーのみならず本物のクルマ好きまでも虜にし、レースゲームの世界に革命を巻き起こした。
【「グランツーリスモ」シリーズの原点】

「グランツーリスモ」(初代・プレイステーション向けに1997年12月23日発売)


そんなシリーズの原点である初代「グランツーリスモ」の登場より25年。シリーズの集大成を掲げる最新作「GT7」の目標は、長きにわたるシリーズのファンだけでなく、クルマをよく知らない初心者の方にも、過去150年もの自動車の文化とレースの文化のすべてを伝えられるデザインにすることだという。モータースポーツの側面を強く意識した前作「グランツーリスモSPORT」とは打って変わり、ファン待望の「キャンペーンモード」の復活が示すように、まさしく“GRAN TURISMO IS BACK”として「GT7」は、原点であるカーライフシミュレーターへの回帰を果たす。
9月10日に配信された映像番組「PlayStation Showcase 2021」にて、発売日のアナウンスと同時に披露された最新トレーラーの映像は、PS5のレイトレーシング機能をフル活用。先に公開されたアナウンストレーラーでの映像美を遥かに超えて、もはや「実写」と見紛うレベルに。なんだか新作が出るたびにそう言っている気もするが、それほどまでにリアルに構築されたクルマ、コース、光の反射や空模様の再現度に、筆者はもちろん多くのファンが驚愕することとなった。
さて、本稿ではこれまでに公開された最新作「グランツーリスモ7」のゲーム概要をおさらいしながら、最新トレーラー映像やスクリーンショットに散りばめられた本作の新たな要素を探ってみたい。これまでのシリーズ以上に“カー・コレクション・ゲーム”としてデザインされているという今作。25年に及ぶシリーズの歴史が生み出す新たな「グランツーリスモの世界」にもう期待しかない!
【Gran Turismo 7 Release Date Trailer】
【Gran Turismo 7 - Announcement Trailer | PS5】
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「GT7」はシリーズの集大成にして、原点回帰の作品となる。それを強く意識させるのがやはり最新トレーラーの冒頭だろう。
「グランツーリスモ」シリーズのテーマ曲である「Moon Over The Castle」のメロディが流れる映像は、初代「グランツーリスモ」、「グランツーリスモ2」、「グランツーリスモ3 A-Spec」、「グランツーリスモ4」の歴代オープニング映像がリメイクされ詰め込まれたもの。ファンにとってはこれだけでもう感涙必至だ。今作「GT7」が“シリーズの集大成”なのだと確かに感じられるメッセージが込められている。
ちなみに、公式YouTubeチャンネル「GRAN TURISMO TV」では、現在でも「グランツーリスモ4」のオープニングムービーを見ることができる。「フォードGT LMレースカー SpecII」を中心に景色が巡るオリジナルのものと、今回の「ポルシェ917リビング・レジェンド」のものとを比較してみれば、驚異的なグラフィックスの進化も実感できるはずだ。
【「Release Date Trailer」冒頭部分】

木の葉が舞い散る路面

無人のスタンド

点灯するスタートシグナル

トレーラーの扉が開く。ここまでが初代「GT」

燃焼するエンジンの様子は「GT3 A-Spec」

青と赤の結晶が集まって「GT」のマークに。これは初代「GT」

ボンネットに街灯が映り込んだクルマが走り出す

S2000からスープラに車種が変更されているが、これは「GT2」のもの

「ポルシェ917リビング・レジェンド」を中心にカメラが回転しながら…

風景も変わっていく

オペラ調の「Moon Over The Castle ~Orchestral Version~」が流れた「GT4」のOPだ

そしていよいよレースが始まる!
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待望の“キャンペーンモード”は「GTキャンペーンモード」として復活!
シリーズのタイトルである「グランツーリスモ」とは、イタリア語で“大旅行”を意味する言葉。過去作のキャンペーンモードにあたる「グランツーリスモモード」は、今作では「GTキャンペーンモード」という名称となり、プレーヤーが自分だけの“旅”をして人生の学びを得る場として、新たにデザインされ復活を果たす。
中でも、2004年12月に発売された「グランツーリスモ4」以来となるワールド・マップの採用は、ファンにとって非常に喜ばしい出来事。マップのデザインは、アナウンストレーラー公開時のものとは大きく異なる3Dマップで構成されたものに変更されたが、チューニングショップを示す“レンチ”のマークや、ライセンスセンターを示すであろう“パイロン”のマークなど、マップ上に様々なアイコンが表示されている。
【GTワールド・マップ(昼)】

アイコンが示す各建物のディティールは細かく、拡大すればある程度内容が想像できるが、左手奥に見える“サーカス場”のような施設は一体?
【アナウンストレーラー公開時のワールド・マップ】

タイトル発表時はまさに「GT4」を彷彿とさせるデザインだった
「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」のチャンピオントロフィーが示すのはおそらく「GTスポーツモード」。車両の購入や売却、チューニング、レースをしながら、自分だけのカーコレクションを充実させていく「グランツーリスモ」の原点である「カーライフ」体験はもちろんのこと、「モータースポーツ」の要素もしっかり用意されており、オンライン上の他のプレーヤーと競い合い腕を磨いていく楽しさも味わえるようになっている。
また「GTワールド・マップ」の画像上部にある表示に目を向けてみると、前作「グランツーリスモSPORT」にもあったデイリーワークアウト(ドライビングマラソン)の表示も確認できる。デイリーワークアウトとはレースやイベントに参加し、1日の走行距離がマラソンと同じ42.195km(26.21mile)に達すると、ランダムにクルマがプレゼントされるというもの。レベルと経験値も表示されていることから、「GT SPORT」に見られたいくつかのシステムは引き続き、採用されるようだ。

「GTワールド・マップ」は昼・夜と時間が変化するようだ
そのほか「ライセンスセンター」の画像も公開されている。ライセンスセンターは、まさに「グランツーリスモ」の世界への入り口。クルマの“走る・曲がる・止まる”という基本操作から、高度なスポーツドライビングまで、あらゆるテクニックを学びながらライセンスを取得し、クルマを購入してレースに挑む。このシリーズの根幹たる遊び方は最新作でも変わらない。ライセンスの種類も、国内B級・国内A級・国際B級・国際A級・スーパーライセンスとお馴染みのもの。まさしくあの“グランツーリスモモード”が帰ってきたという印象だ。

コースレイアウトは90種類以上!?「GT SPORT」収録コースに加わる新たなラインナップに期待
今作には「トライアルマウンテン・サーキット」や「ハイスピードリンク」といったオリジナルコースの再登場を含め、90種類以上のコースレイアウトが収録されるという。最新トレーラーには、世界各地にあるサーキット・コースを選択できる「ワールドサーキット」というモードが映し出されており、そこから本作に収録されるコースの一部を確認することができるが、そのほとんどが前作「GT SPORT」に収録されたコースばかりなのは気になる。
「GT SPORT」の収録コースは発売後のアップデートによって追加されたものを含め、すでに30ロケーション82レイアウト。仮に今回「GT7」向けに発表された「トライアルマウンテン・サーキット」と「ハイスピードリンク」の順走・逆走を入れたとして、少なくとも6レイアウト以上が未だベールに包まれているということになる。近年の作品ではリアルサーキットの追加が目立っただけに、最新のグラフィックスで再現された「コート・ダジュール」や「シアトル・サーキット」、「香港」といった人気の高い市街地コースの復活も期待したいところだ。
【ワールドサーキット】

詳細は不明だが、世界中のサーキットを走ることができるようだ


コースは「GT SPORT」に収録されたものばかり
【収録コース(一部)】




左上から「 #ハイスピードリンク 」、「筑波サーキット」、「 #ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ 」、「コロラドスプリングス」
初代「グランツーリスモ」よりお馴染みのオリジナルコース「トライアルマウンテン・サーキット」と「ハイスピードリンク」はナンバリング前作「グランツーリスモ6」以来となる、再登場を果たすことが明らかとなった。これらのコースはPS5の表現力に合わせて、よりディテールに富んだリッチなコースに仕上げられているほか、レイアウトの一部にも手が加えられている。
特に全開走行が可能な高速サーキットである「ハイスピードリンク」は、第2コーナー付近に巨大なスタンドが設置されるなど、過去作のものとの違いは歴然。そんな大改修によりコース幅も狭くなっているように見受けられるが果たして。今までに登場したサーキットも表現力の向上と共に改修されることで、まるで新規サーキットのような輝きを放ちながら復活を遂げているだけに、今後披露されるであろうコースにもますます期待が高まる。
【ハイスピードリンク】



【「 #GT5 プロローグ 」でのハイスピードリンク】


【トライアルマウンテン】



その上、今作では時間変化・天候変化も復活する。「GT SPORT」ではコースごとに設定された固定の時間帯・天候を選択する形となっていたが、「GT7」ではより自然でリアルな時間変化及び天候変化を実現。そのシミュレーションは、NASAの学術データベースをはじめとする膨大な気象観測データを手がかりに、それをゲームに仕立て上げたポリフォニー・デジタルならではの機能だという。
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