機動戦士ガンダム戦記【SHARP FANGS】
ガモーレ!
ガンダム名言集 第58回
『俺はいつだって真っ直ぐな男だ。』
「機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…」はドリームキャストで発売されたガンダムシリーズの3Dシューティング。
一年戦争末期、コロニー落としの被災地となったオーストラリアを舞台として、主人公マスター・ピース・レイヤー率いる地球連邦軍ホワイト・ディンゴ隊の活躍を描いた作品。
それまで一年戦争期で描かれてこなかったオーストラリアを舞台としている。
前作で突っ込まれた「ジムゲーだと思ったら半分以上ガンダムじゃねーか」とのツッコミを受けたのかどうなのか、従来『やられ役』とされてきたジムが大活躍するまさに「ジムゲー」となっている。それどころか本来の主役機であるガンダムが、作中本編では全く登場しない、当時のガンダムゲーとしては前作以上に異色の作品となった(本編クリア後の模擬戦闘モードでのみガンダムは登場)。
……何? 一番強くて便利なのは量産型ガンキャノンだって? それを言っちゃあおしまいだよ。
また、前作の問題点であった「味方が全く役に立たず、実質救助対象である」との問題点も解消しており、味方を指揮して戦うのが重要となっている。
余談だが、前作から「ジオン側視点のジオン主役ゲーが見たい」との要望があったが、開発者いわく「それだと、敵がジムだらけになってしまい、画面的に見栄えしなくなる」との理由から、当時は断念せざるを得ない事情があった。
2014年にPS3ソフト機動戦士ガンダムサイドストーリーズにおいてリメイクされた。
更には2017年にはガンダムエースにて才谷ウメタロウ氏が描く漫画版の「機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で」が同年7月号から連載した。
『機体説明』
ジムとは、アニメ『機動戦士ガンダム』およびその続編・関連作品群に登場する地球連邦軍初の制式量産型モビルスーツ(MS)。
型式番号 RGM-79、RGM-79A(前期型)、RGM-79B(後期型)
所属 地球連邦軍
開発 地球連邦軍ジャブロー工廠
生産形態 量産機
頭頂高 18.0m
本体重量 41.2t
全備重量 58.8t
ジェネレーター出力 1,250kW
スラスター総推力 55,500kg
センサー有効半径 6,000m
装甲材質 チタン系合金
固定武装 60mmバルカン砲×2、ビーム・サーベル
携行武装 ビーム・スプレーガン、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、シールドなど
型式番号RGM-79。地球連邦軍の主力量産型MS。
名称のGMは「Gundam type Mass-production model(ガンダムの量産型)」もしくは「Gundam Model」の頭文字が由来であると言われている。タグとしては単にジムが使われる事が多い。
V作戦で開発されたガンダムの簡易量産モデルであり、機動戦闘の制御プログラムには、マチルダ・アジャン中尉がホワイトベース隊から持ち帰った、ガンダムのモーションパターンが用いられている。
簡易量産型ではあるものの、ガンダムが使用した武装は基本的に全て使用可能であり、ベースとなった機体の優秀さもあって汎用性は高い。
「先行試作量産型」「前期生産型」「後期生産型」といったシリーズの分類についてはジムシリーズを参照。
RGM-79の「前期生産型」に分類される機体。
一年戦争当時、ジオン公国軍の主力量産MSザクⅡに圧倒され、これに対抗しうるモビルスーツの大量配備を連邦軍が急いでいた事もあり、性能よりも生産性が重視されている。
コストパフォーマンス追求の為に、装甲材がルナ・チタニウム合金からチタン系合金に変更され、コア・ブロック・システムも簡略化され非変形のカセットタイプのコア・ブロックが採用された(ただし、小改造でコア・ファイターを搭載する事は可能。また、この時に並行して作られたコア・ファイターの生産ラインはそのままコア・ブースターへと転用されている)。
しかし、ジェネレーター出力自体はガンダムより10%程度しか減少しておらず、ビーム兵器を運用可能な時点で既にザクⅡを超える性能であった。
また、スラスター推力はガンダムと変わっていない上、量産に際して不要な機能を削ぎ落とした事で軽量化も果たされたた為、カタログスペック上の運動性(パワー・ウェイト・レシオ)はガンダムよりも上である。
簡略化されたコア・ブロック・システムも、ジェネレーターの換装や全天周囲モニター・リニアシートの導入といったアップグレードのしやすさに貢献している。
『MSV』では前期生産型もさらに「前期型と後期型」に分けられている。この内「とにかく数をそろえる為、パーツのクリアランスを極端に緩くした」のが前期型であり、基本設計を無視して性能の低下を招いた事から粗悪品、粗製乱造と貶められている。ただしこの前期型は生産数が極めて少なく、間もなく装甲板の変更や細部を見直した後期型が順次投入された。このため後期型は「実戦タイプ」と呼ばれる事もある。
『マスターアーカイブ』では前期型をA型、後期型をB型として扱っている。
前期生産型とアムロの戦闘データは別工廠で開発が進行した「ジム後期生産型」にも反映された。ジム・コマンドやジム改に代表される後期生産型はより性能が高められており、一年戦争におけるジム系のハイエンドモデルと呼べる機体となった。
諸説あるが一年戦争中に派生機も含めて3800機以上が生産され、ザクをはじめとして、ズゴックやドム、ゲルググと言った高性能な量産機を投入するジオン軍に対して、その圧倒的な物量差で一年戦争の勝敗を決定づけたと言われている。
乗り手を選ばない高い操縦性や、コストパフォーマンスの面から様々な派生機が製造され、名実共に連邦軍のワークホースとなった。一年戦争を生き延びた機体のほとんどはジムⅡやジムⅢと言った形で近代化改修され延命、運用され続けている。
一方で、一部のエースパイロットは性能に満足しなかったとされ、その結果エースパイロット用の派生機(ジム・スナイパーカスタム(SC型)やジム・ライトアーマー(L型)等)が開発された。特にSC型に関しては、この時点でガンダムに匹敵するスペックだと言われている。
一年戦争後に本機に搭乗したシャア・アズナブルもその機体性能に満足する事が無く、「乗っても面白くない機体」と酷評しており、これがリック・ディアスの開発に繋がる事になる。
劇場版ではリック・ドムを撃破する等の侮れないレスポンスを持つ。しかし、劇中や派生作品でも大半がやられ役である場合が多く、あまり活躍していないイメージが強い。敵MSを撃破したり、善戦しているシーンも少なからずある為、結局パイロットの腕次第であると言う事だろう。
雑誌企画『M-MSV』にはRX-78ガンダムの性能をフルスペックの状態で量産した派生機「RX-81」、通称「ジーライン」が登場しているが、このジーラインはジムの上位機とも言える機体である。
ジム指揮官機
ゲーム作品『機動戦士ガンダム 戦場の絆』や『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズ等では、性能向上を図ったジム指揮官機(型式番号RGM-79またはRGM-79S)が登場する。
外見に大幅な差異は無いが、通信機能の向上の他、作品によっては多少の増加装甲も確認できる機体もある。
通常型と違い、ビームサーベルが2本装備になっており「2本差し」とも呼ばれたとされる。
『武装』
頭部60mmバルカン砲
RX-78に採用されたTOTOカニンガム社製のものと同形式とも。こめかみに2門装備する。センサーの能力が向上し内部スペースに余裕ができたこともあって、装弾数が若干増えている。
弾薬はテレスコープ弾式、もしくは推進式を採用。前者の採用は収納区画の制限を考慮したためと言われる。ただし通常のテレスコープ弾では通常の弾よりも砲身消耗が激しく、多砲身式になったと言う。
衝撃緩和には内部の緩衝機構が作動。発射ガスを不均等分散排出し、反作用を最小限に留める。
牽制射撃やミサイル迎撃などに使用された。
ビーム・スプレーガン
型式番号はBR-M79C-1
ボウワ社が開発した拳銃タイプの携行式メガ粒子砲。射程距離・貫通力よりも近接戦闘における面制圧能力と連射能力を重視した設計で、熟練度の低い操縦士にも使い易かった。
本兵装はシステム・ウェポンとも呼ばれ、複数の機能と役割を果たすビーム兵器を低コストで実現するために開発された。ジム・スナイパーカスタム系が装備する79C-3型(ビームスナイパーライフル)とは共通のフレーム構造を持っている。
名称は、その形状が工業用又はプラモデル等の塗装に用いられる、スプレーガンに似ている事に由来する(アメリカの短機関銃グリースガンの呼称の由来と似ている)。
ビームライフルに比べビームスプレーガンは小型であるが、装弾数が多く、1発あたりのエネルギー消費は少ない。
離れた距離からMSのような、高速で移動する標的に射撃を当てるのは至難の技であり、対MS戦は射撃戦も可能な限り接近して行うのが基本であった。その事からもスプレーガンの採用は合理的であったと言える。
ただし大気圏内では充分な性能を発揮できなかったため後述するような実弾兵器を使う事も多く、陸戦用ジムなどでは収束率を向上させた改良型が使用されている(というか近年の映像作品では実弾兵器を持つ事の方が圧倒的に多くビームスプレーガン自体がほとんど登場しなくなった)。
後に本武装の生産ラインを転用した改良型のBR-S-85-C2ビームライフルが開発され、ジムⅡやネモの標準兵装として運用されることになる。
ビーム・サーベル
型式番号はBSjG01。あらゆる物体を溶断する荷電粒子のプラズマを封じ込めビーム刃を形成する、当時の連邦系MS最大のアドバンテージとも言える近接ビーム兵装。
ガンダムと同型のものをランドセル左側に1本装備しているが、一部指揮官機は2本装備することもあった。尚、装備本数が1本になった理由として「ガンダムが2本同時に使用して戦闘する機会が極少数であった為、2本も要らない」と判断されたと言う説もある。
何故か多くの人間が利き手としない左手で抜刀するように設計されており、劇中では左腕に構えたシールドを投げ捨ててから斬りかかる場面も見受けられた。
ビーム・ライフル
ガンダムと同様、ブラッシュ社製のXBR-M79-07Gを使用可能。
ジャブロー地下でシャア専用ズゴックと対峙したジムが装備していた。ただし次の登場カットではビームスプレーガンに持ち替えられており、単なる作画ミスとして片付けられることもしばしば。
ゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』では、陸戦型ガンダムと同型のXBR-M-79Eを携行した機体が登場する。
ハイパー・バズーカ
大型弾頭を使用する380mmロケットランチャー。
こちらもガンダムと同型のブラッシュ社製XHB-L03/N-STDを使用し、主に対艦・対要塞武器として運用された。
機体によってはランドセル右側に専用のマウントラッチを設けて縦向きに懸架しているものも存在し、ゲームでは「バズーカラック仕様」と呼ばれる事も。
シールド
左腕部に装備される六角形の大型の盾。
こちらもガンダムと同型のM-Sh-008/S-01025を携行するが、十字マークが省略されたモデルも存在していた。
他のシールドと区別する為「ラージシールド」と呼称されることもある。
余談だが、このタイプのシールドは連邦軍の標準装備として長く使用され、ジムⅢまで脈々と受け継がれた。
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#機動戦士ガンダム戦記 #PS2 #ガンダム