『プロセカ』MVチームインタビュー。スタッフ全員のこだわりと感性で生まれた『チルドレンレコード』など、3DMVの制作秘話を訊いた!

『プロセカ』MVチームインタビュー。スタッフ全員のこだわりと感性で生まれた『チルドレンレコード』など、3DMVの制作秘話を訊いた!

Subscribers:
1,290
Published on ● Video Link: https://www.youtube.com/watch?v=pQXdXM_jwv4



Duration: 3:00
33 views
0


セガと #ColorfulPalette が手掛けるiOS、Android向けゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(以下、『プロセカ』)。本作は、『メルト』(作詞・作曲:ryo)や『千本桜』(作詞・作曲:黒うさ)といった人気楽曲にのせて演奏が楽しめるリズムゲームに加えて、現実世界と人々の“本当の想い”から生まれたふたつの“セカイ”を舞台にしたストーリーと“バーチャルライブ”で、初音ミクたちバーチャル・シンガーやオリジナルキャラクターの魅力にも触れられる作品だ。

 そして、キャラクターの生き生きとした姿が楽しめる3DMVもファンから大きな支持を受けている点。リリースから1年が経ち、現在では40曲を超えるMVが実装。どの楽曲もクオリティーが高く、多くのユーザーを魅了してきた。そこで、3DMVの制作に携わるクリエイター陣にインタビューを実施し、現在実装されている楽曲について、3DMVのこだわりや制作秘話を伺った。

※『プロセカ』1周年記念★4イラストまとめはこちら

関連記事

『プロセカ』全キャラクターの★4イラストを紹介。印象的なシーンや魅力的な衣装に身を包んだキャラクターたちのイラストで1周年を振り返ろう

※『プロセカ』発表時のインタビューはこちら

関連記事

初音ミクの新作リズムゲーム『プロジェクトセカイ』は、若者にボカロを気軽に楽しんでもらう“入口”を目指す。クリプトン×セガ×Craft Egg/Colorful Paletteインタビュー

 『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク 公式ビジュアルファンブック』の購入はこちら ()

 『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』をApp Storeでダウンロード

 『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』をGoogle Playでダウンロード

セガ 新井啓史氏(あらい さとし)

『プロジェクトセカイ』のMVプロット・演出考案、制作進行を担当。

Colorful Palette 飯塚昂平氏(いいづか こうへい)

『プロジェクトセカイ』アートディレクター。ステージデザイン、MVプロットの方向性チェックなどを担当。

マーザ・アニメーションプラネット 花田義浩氏(はなだ よしひろ)

『プロジェクトセカイ』のMVプロット・演出・カメラレイアウト考案、ディレクションを担当。

ディッジ 芦田洋之氏(あしだ ひろゆき)

『プロジェクトセカイ』のディッジ社内の3DMV制作進行管理、ディレクション。

ディッジ 勝山祐弥氏(かつやま ゆうや)

『プロジェクトセカイ』のモーション制作、実装などを担当。

『プロセカ』だけの新しいものを手掛けたい!

――まずは、1周年おめでとうございます。本日は3DMVについてうかがえればと思っています。まず、『プロセカ』において、開発や企画の段階から3DMVの実装は考えていらっしゃったのでしょうか?

新井3DMVは企画の段階からゲームのひとつの要素として入っていました。当初から、3Dのモーションでキャラクターのモデルを動かすということを念頭においたうえで企画が進行していました。

――なるほど。3DMVの大まかな制作の流れを教えてください。

花田まずは曲の大まかな方針を決めるプロットを作成し、ざっくりとした演出を決めてモーションキャプチャーをしていきます。

 その後、モーションキャプチャーのデータが届いた段階からカメラワーク、背景制作、アニメーションの制作がスタートしていき、それぞれが成熟して集まってきた段階で、ディッジさんのほうで“Unity”に組み込んで、ひとつに合体させていくというのが大まかな制作の流れになります。

――3DMVの制作ではマーザ・アニメーションプラネット(以下、マーザ)やディッジを始め、4社が携わって制作されていますが、会社間でのやりとりで苦労されたことはありましたか?

花田僕の中では、この座組は“席が近い”ように感じていて。他人行儀ではなく、“会社”という壁に分けられているとはいえ、同じチームであるという感覚でいます。冗談を言い合ったり、「これいけますよね!」といった無茶ぶりをしてみたりだとか、かなりいい関係性を築けているのではないかと思っています。

――会社間の壁を感じず、お互いがチャレンジできているのですね。

花田僕としてはそう感じていますね。

――良好な関係の中で作り上げられたMVだからこそ、多くの人に刺さるものになっているのでしょうね。初音ミクのゲームと言えば、『Project DIVA』シリーズが切り離せない作品かと思います。ミクたちの踊っている姿を楽しめる点は、『プロセカ』においても重きを置いているところなんですか?

新井『Project DIVA』シリーズのこともありますが、最近の音楽ゲームアプリでは2DMVや音楽がメインになっているタイトルが多く、3Dでキャラクターが歌って踊る演出を加えることで、ゲームをリッチなものにして差別化することも意識しておりました。

――『Project DIVA』シリーズの3DMVから参考にされたことはありましたか?

新井最初のプロット打ち(※1)のときに、私と花田さんで演出やモーション、ステージデザインといったMVの方向性を固めていくのですが、その際に『Project DIVA』シリーズを意識することはあります。

※1:プロット打ち……作品の構想の打ち合わせ。今回の3DMVにおける、演出方法、ステージデザインなど、MVの方向性を決める作業。

 ただ、『プロセカ』は『Project DIVA』を超えるものを目指しつつ、ある程度『Project DIVA』を踏襲しながらも、しっかりと差別化したいという意志を持ちながら制作しております。

花田僕たちの中では『プロセカ』だけの新しいものを作っていこうというマインドが非常に強いです。同じものを作ってもおもしろくはないのですから。『Project DIVA』で取り上げられていた楽曲が、そのときはどのように作られていたのかを参考にさせていただいたり、新しい表現を模索していく中での、ちょっとしたヒントを拾ってくるときに参照することはあります。

――実際にヒントを得て制作されたMVのエピソードがあれば教えていただきたいです。

花田『スイートマジック』(作詞・作曲:Junky)の制作のときのことですが、ステージの空間の寂しさを埋めるために、空中に何か出てくる演出を取り入れたらおもしろくなると考えたものの、じゃあ何を出せばいいのか、という案が出てこなかったんです。

 そのときに『Project DIVA』のステージはどのようになっていたのか参考にさせていただいて、そこからケーキといったお菓子の要素を持ってきたらハマるのではないか、というヒントをもらい、話が進んでいったというエピソードがあります。

――確かに、『Project DIVA』のMVではお菓子をモチーフにした演出になっていますが、その要素を咀嚼して『プロセカ』でも取り入れたと。

花田そうですね。もとのMVとも繋がりますし、ファンの皆さんにも喜んでいただけるのではないかと思いました。

『スイートマジック』ゲームサイズMV(YouTube)

――3DMVを実装する楽曲を決める際の基準はありますか?

新井基本的にはColorful Paletteさんのほうで、ゲーム内に実装する楽曲を選んでいただき、各ユニットでMVの本数のバランスを取りながら実装しています。

 毎月書き下ろし楽曲と既存曲の2曲の3DMVを実装していまして、書き下ろし楽曲であれば、ストーリーと密接な関係にある楽曲を書き下ろしていただいているので、そのときのイベントにあわせて楽曲を3DMVにしています。既存楽曲では、これが3DMVになったらユーザーさんが喜んでくれるだろうという楽曲が選定の基準になっています。

――ファンとしては全楽曲の3DMVを観てみたいです!

新井もちろん、どの曲も魅力的ですし、とくに書き下ろし楽曲については「可能であればすべて3DMVにしたい」とColorful Paletteさんからご希望をいただきつつも、その中でスケジュールやコストなど、さまざまな都合で数を絞っているというのが現状です。

キャラクターデザインや3Dモデルへのこだわり

――バーチャル・シンガーやキャラクターたちを、『プロセカ』のビジュアルとして3Dモデルに落とし込む際に気をつけているポイントはありますか?

芦田もとのキャラクターデザインが本当にかわいいので、それを3Dでも違和感なく落とし込むことにこだわっています。どうしても3Dモデルの仕様的にきびしいところはあるのですが、モデルっぽさやポリゴン感はなるべく出ないようにしつつ、とくに顔まわりは気を遣って制作しています。

花田僕が3Dモデルを初めて見たときに、髪の毛がいろいろな方向に跳ねていたり、すごくボリューミーだったので、そのこだわりように驚きました。アウトラインの出しかたでも、かなり苦労されていましたよね?

芦田アウトラインも苦労しましたし、トゥーンシェーダー(CG処理の手法のひとつ)を取り入れた作品なので、モデルが汚いと影の入りも汚くなってしまうといったこともありました。それに付随して、モデルの細かい部分もひとつひとつ調整しているんです。

――原案となっている2Dのデザインのところで、『プロセカ』のミクを描くときに意識された点を教えてください。

飯塚イラストのテイストを決めるときは初音ミクの公式感が出るように注意して描いています。初音ミクたちのパッケージイラストと並べても遜色なく、そのテイストでありながらも“いまっぽさ”を出したくて、ミクのデザインは作り直しをしながら固めていきました。

 オリジナルキャラクターたちも同様に、バーチャル・シンガーたちのパッケージと並べても違和感のないテイストにしており、キャラクターのディティール的には、ある意味3D映えしないくらいあっさりしています。そのようなキャラクターデザインとなっているので、3Dモデルに反映しても違和感がなく、あっさりしているけれどポリゴン感が強くならないということは、かなりすり合わせをしていきました。

――できあがった3Dモデルを見て、リテイクなどをされたりはしましたか?

飯塚できあがった3Dモデルのルックスに対して、画像に赤入れをして「こういうかたちにしてください」といったことをやっていた時期がありました。あとは、かなりアウト気味のタイミングで、キャラクターのスタイルを変えたいという要望を出させていただいて、より“いまっぽい”デザインに調整してもらったこともありましたね(笑)。

――本当に細かいところまで、チェックをされて調整しているんですね。『プロセカ』はユニットごとの特色が強いですよね。これもキャラクターデザインやモデルを描く際に意識されていたのでしょうか?

飯塚キャラクターデザインに関しては、設定の段階でかなり色(個性)を出して、イチバンしっくりくる絵に落とし込んでいきました。

 

細かく作りこまれた振り付けとアニメーション

――『 #スイートマジック 』、『ハッピーシンセサイザ』『 #ProjectDIVA 』


この記事を共有

『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』公式サイト

(C) SEGA / (C) Colorful Palette Inc. / (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net All rights reserved.

おすすめコンテンツ




Other Videos By Just Another Player Story


2021-10-07“俺と禰豆子の絆は誰にも引き裂けない!” 「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」新CM公開
2021-10-07Switch版「もじぴったんアンコール」や「太鼓の達人」など最大68%オフ!
2021-10-07PS5、システムアップデート「21.02-04.02.00」を配信
2021-10-07【訃報】作曲家すぎやまこういち氏が逝去。90歳
2021-10-07『メガトン級ムサシ』のTVCM「ぶった斬る!」篇が公開!
2021-10-07『アストリア アセンディング』プレイレビュー。死を待つデミゴッドたちを襲う、調和の乱れとは。日本のクリエイターも関わる海外発のJRPG
2021-10-072021年9月ソフト・ハード売上ランキング速報。『テイルズ オブ アライズ』のPS4版が首位。PS5が累計100万台、Switchは累計2100万台に到達
2021-10-07「eBASEBALLプロスピAリーグ」 オフィシャルパートナーに大正製薬、日本コカ・コーラが決定
2021-10-07『地球防衛軍6』の最新情報が公開。機械生命体“アンドロイド”や地上を支配する“邪神クルール”など、EDFの前に立ちはだかる新たな脅威が明らかに
2021-10-07『ダークサイダーズ3』Switch版がニンテンドーeショップで予約受付開始。主人公・フューリーの戦いを描く最新トレーラー“降臨編”も公開
2021-10-07『プロセカ』MVチームインタビュー。スタッフ全員のこだわりと感性で生まれた『チルドレンレコード』など、3DMVの制作秘話を訊いた!
2021-10-07『Gungrave G.O.R.E』関智一さん、立木文彦さんなど出演声優が解禁。サントラには『FF15』などの柴田徹也氏、青木佳乃氏が参加
2021-10-07【DDLC】『ドキドキ文芸部プラス!』ローカライズのこだわりをPLAYISMと“DDLC翻訳部”に聞く。ファンを大切にしたいとの思いから非公式翻訳チームを採用
2021-10-07『呪術廻戦』×ファミマコラボキャンペーンが10月12日10時より開催。対象商品購入でオリジナル缶バッジ、ビジュアルカード、PVCチャームがもらえる
2021-10-07【ぜんため】“第4回 全国エンタメまつり”の番組スケジュールが公開。ゲームメーカー20社による最新情報やVtuberライブなどが実施予定
2021-10-07『バトルフィールド 2042』本日先行体験が開始したオープンβテストはココに注目! チェックすべき新システム、使用可能キャラの特性、マップ構成などをまとめて紹介
2021-10-07『メトロイド ドレッド』レビュー。恐怖と緊張がやみつきに! 選ぶべきは闘争か、逃走か
2021-10-07すぎやまこういち氏が逝去。『ドラゴンクエスト』『風来のシレン』などの作曲家
2021-10-07【ソフト&ハード週間販売数】『英雄伝説 黎の軌跡』が5万本越えセールスで首位。Switch/PS4でリリースされた『FIFA 22』『MELTY BLOOD』も好調【9/27~10/3】
2021-10-06『ドキドキ文芸部プラス!』の魅力を徹底分析! 『メトロイド ドレッド』発売記念や『アケアカ』に参入した“ナムコ”特集も(2021年10月7日発売号)【今週の週刊ファミ通】
2021-10-06『三國志 覇道』新武将やアップデート情報が発表される生放送が配信決定